【厚労省】 ブラック企業相談窓口、夜間や休日も相談可能へ

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事案の概要

厚生労働省は2014年9月1日から、夜間や休日に電話で無料の労働相談を受け付ける「労働条件相談ほっとライン」を開設する。違法な時間外労働・過重労働による健康障害・賃金不払い残業などの労働基準関係法令に関する問題について、弁護士や社会保険労務士など労働問題に詳しい相談員が対応し、法令・裁判例などの説明や各関係機関の紹介などを行う。
日中の相談受付は、各都道府県の労働基準監督署や労働局にある「総合労働相談コーナー」で行っているが、仕事が終わった夜間や土日にも窓口を設け、ブラック企業対策を充実させる狙いだ。電話相談は、労働者・使用者にかかわらず誰でも無料で、全国どこからでも利用できるようになっている。

また、厚労省は10月から就職活動中や就職が内定した若者を対象に、労働法の知識を身に付けてもらうことを目的としたセミナーも全国の大学などで開催しており、労働法の内容を説明するホームページを年内にも開設する予定だ。

コメント

同省は、昨年9月1日にも、若者の「使い捨て」が疑われる企業・事業所に関する無料電話相談を実施し、全国で1,042件(速報値)の相談が寄せられている。相談者の対象となった労働者の年齢は20代30代で約半数を占め、相談内容は賃金不払残業・過重労働が9割に上るなど、若者の「使い捨て」が深刻となっている現況が示されている。

すき家で残業109時間や24時間連続勤務を強いる実態が明らかになった記憶は新しく、依然若者がブラック企業に苦しんでいるのが現状である。世間にブラック企業という言葉は定着し、学生もブラック企業を避けようと必死になっている。しかし、学生が理解できないよう企業側が労働条件等についてあいまいな書き方をしているケースも多い。募集要項の内容が契約時に変更されても合意に至れば法的問題はないことから、内定をもらった段階で会社側にあらためて労働条件を確認する必要がある。

労働条件相談ほっとラインに関する資料では、労働者からの相談をきっかけに監督指導が実施されることは特に記載されていない。しかし、過度の長時間労働や不払い残業等の労働基準法違反が疑われるケースについては監督署へ相談することが相談員から提案されないともいえない。企業としては、あらかじめ違法状態を避けることは急務である。また、近年労働契約法が改正され、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるようになった(労働契約法第18条)。今回使用者からの相談も可能となったことから、経営者の法令遵守への意識改革や労働者に関する法令への理解を深めるにあたり、専門家への電話相談の利用が期待される。

関連サイト

厚生労働省 労働条件相談ほっとライン

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約3年2ヶ月前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
 
[著者情報] sasaki

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2005年弁護士登録。
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2015年、IBS法律事務所を開設。
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2003年京都大学法学部、2016年ワシントン大学ロースクール(LLM)卒。2017年ワシントン州司法試験合格。2011年1月~2012年6月預金保険機構、2016年8月~2017年7月米国シアトルのShatz Law Group勤務。
趣味は、ロングトレイルを中心にランニング全般。
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滝川 宜信
(行政書士滝川ビジネス契約コンサルティング代表〔特定行政書士〕・明治学院大学非常勤講師)
◆中央大学大学院法学研究科博士後期課程中退
◆㈱デンソー法務部課長~部長および名古屋大学大学院法学研究科客員教授、明治学院大学法科大学院教授(会社法・商法担当)、株式会社トーカン顧問を歴任。
・この間、中部経済連合会法規委員会専門委員長、経団連経済法規委員会企画部会委員・消費者部会委員、名古屋工業大学・名城大学法学部・中京大学法学部・南山大学法学部・法科大学院の非常勤講師を歴任。
◆日本私法学会会員、金融法学会会員
◆主な著書
『取引基本契約書の作成と審査の実務(第5版)』(単著・㈱民事法研究会)、『実践企業法務入門(第5版)』(単著・㈱民事法研究会)、『業務委託(アウトソーシング)契約書の作成と審査の実務』(単著・㈱民事法研究会)、『M&A・アライアンス契約書の作成と審査の実務』(単著・㈱民事法研究会)
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滝川宜信・著『業務委託(アウトソーシング)契約書の作成と審査の実務』(民事法研究会・刊)に掲載の請負契約書ひな型・委任契約書ひな型に基づき具体的に条文の変更例を示し解説します。
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※変更例および主旨は、他の契約にも応用が可能です。
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