古川・佐賀県知事のツイッター登録問題から見るメディア・リテラシー
2011/09/15 コンプライアンス, 危機管理, 民法・商法, その他

概要
九州電力玄海原発を抱える佐賀県の古川康知事が、「ツイッター」のお気に入りに、原発推進派の人物の「地震ごときで原子力を否定するなんて軟弱だ」とのつぶやきを登録していたとのこと。
13日の県議会一般質問で取り上げられた。知事は「インターネット上で話題になっていると指摘されるまで気付かなかった。間違って登録されたと思う」と弁明。
登録されていたのは「地震ごときを理由に原子力を否定するなんて、いったいどれだけ軟弱なんだ。そんな女々しい奴は豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ」というつぶやき。
ツイッターには、気に入ったつぶやきは、ボタンを押せばお気に入り登録できる機能があり、他人も自由に閲覧することができる。ネット上で話題になっていたという。
古川知事のツイッターは九電の「やらせメール」問題などでアクセスが殺到したためか、7月に閉鎖された。この閉鎖には、このようなときこそ情報発信すべきではないかとの声も上がり、それまで積極的にツイッターを利用していた知事に対して批判もあった。
雑感
今回の知事の弁明は、「間違って登録された」とのことであり、故意で登録していたか否かは判然とはしない。
ただ、登録がボタン一つでできてしまうことから、多くのつぶやきを閲覧する中で、偶然ボタンが押されてしまった可能性も否定できない。
もっとも、反原発派に対する過激な批判を登録しているというだけで、一定の色の持ち主であると推察されてしまう危険性は高まってしまう。特に、公の仕事の場合は推察による影響が大きいであろう。
ツイッターなど、容易に情報発信できるツールにより社会的な問題を生じさせてしまった例は、レストランに来ていた芸能人の情報を従業員が載せてしまった例や、北海道・長万部の「まんべくん」の例をあげることができる。これらは、自らの発信した情報が、社会に対してどのように伝わるのか想像できなかったことが原因の一つとなっているのだろう。
すでに、社内規定でツイッターの使用にガイドラインがある会社は多いと思われるが、人は気付かずに問題行動をしてしまう(ないしは、軽い気持ちで問題行動をしてしまう)との前提で、具体的イメージの湧く工夫をし、不注意で起こる結果の重大性に気付いてもらう必要があると考える。
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