進む遺伝子研究。差別などの問題はいかに防ぐ?
2011/07/21 薬事法務, 民法・商法, その他

もやもや病のリスク遺伝子が特定
脳の血管が細くなり脳出血などを引き起こすもやもや病。シンガーソングライターの徳永英明さんが罹患したことでも有名な難病だが、京都大などのグループが、この病気のリスク遺伝子を特定した。
治療法の開発などに有益な成果とされる。
遺伝子診断と安易な遺伝子差別などのおそれ
遺伝子が関わる病気の治療法を開発するなど、遺伝子研究が進むことは人類の発展にとって有益なことと言えよう。
反面、遺伝子診断などで個人の遺伝子情報が明らかになり、リスク遺伝子を有していることがわかれば、それにより本人が精神的ショックを受けたり、就職や結婚などの面で差別がなされるおそれも増加する。
したがって、遺伝子情報は重要なプライバシーに関わるものとして、よりデリケートな扱いを要するものとなろう。
冷静な視点をもとう
もっとも、リスク遺伝子が特定された場合であっても、それが直ちに病気を引き起こすというものではなく、生活習慣などの後天的な影響が大きかったり、ウイルス感染など他の要因も考えられるなど、病気との関連性は単純なものではないことが明らかになってきている。
また、特定疾患の因子となる遺伝子が、一定の病原菌に抵抗を示すことが明らかになるなど(例えば、貧血を起こす鎌状赤血球症の因子はマラリア病原虫に抵抗を示す)、必ずしも遺伝子の優劣が決められない事例もある。
今後は、特定のリスク遺伝子をもっているか否かを絶対視せず、冷静に物事を見る視点がより重要なものとなってくるだろう。
関連コンテンツ
新着情報

- ニュース
- 東京地裁が「ジェットスター・ジャパン」に約1200万円支払い命令、労働条件の変更について2025.9.17
- NEW
- 格安航空会社(LCC)「ジェットスター・ジャパン」(千葉県成田市)の客室乗務員が賃金の一方的引...

- 解説動画
奥村友宏 氏(LegalOn Technologies 執行役員、法務開発責任者、弁護士)
登島和弘 氏(新企業法務倶楽部 代表取締役…企業法務歴33年)
潮崎明憲 氏(株式会社パソナ 法務専門キャリアアドバイザー)
- [アーカイブ]”法務キャリア”の明暗を分ける!5年後に向けて必要なスキル・マインド・経験
- 終了
- 視聴時間1時間27分

- 業務効率化
- LAWGUE公式資料ダウンロード
- 弁護士
- 境 孝也弁護士
- さかい総合法律事務所
- 〒105-0004
東京都港区新橋3-9-10 天翔新橋ビル6階
- セミナー
森田 芳玄 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所 パートナー/東京弁護士会所属)
- 【オンライン】IPOを見据えた内部調査・第三者委員会活用のポイント
- 終了
- 2025/05/21
- 12:00~12:45

- 業務効率化
- Mercator® by Citco公式資料ダウンロード

- まとめ
- 独占禁止法で禁止される「不当な取引制限」 まとめ2024.5.8
- 企業同士が連絡を取り合い、本来それぞれの企業が決めるべき商品の価格や生産量を共同で取り決める行...
- 弁護士
- 目瀬 健太弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号

- 解説動画
浅田 一樹弁護士
- 【無料】国際契約における準拠法と紛争解決条項
- 終了
- 視聴時間1時間