法制審議会が「民法改正案」を承認。3月には国会へ。
2015/02/25   法改正対応, 民法・商法, 法改正, その他

民法の債権分野が改正

 今月24日、法相の諮問機関である「法制審議会」が、民法の債権分野の改正要項を承認した。
政府は3月下旬をめどに改正法案を国会に提出する見通しをたてており、1896年以降大きな改正なく存在し続けてきた債権分野が、2016年の通常国会に民法改正案が提出される見通しである。
 今回、改正をする目的としては、第1に「社会・経済の変化への対応」である。民法制定から120年を経過したことで、時代に即してない規定が多く、現在の社会経済のシステムにマッチすることで消費者を保護することが狙いである。
第2に、「国民への分かりやすさ」であり、国民に密接に関わる部分に関して明文化することで、トラブルの回避を目的としている。

改正要項の主な内容

 改正対象は当初500項目にのぼったが、2回にわたるパブリックコメントと、5年間の議論をへて約200項目に絞られた。本記事では、全部を取り上げることは難しいため、日常生活に密接する可能性の高い改正内容に関して簡単に紹介する。
・賃貸借契約の敷金を定義
 アパート入居時に預けた敷金から転居時に差し引かれる原状回復費をめぐって問題がよく起こっていることから、トラブル回避の為に、改正要項には、敷金を「家賃の担保」と定義し、原状回復に経年変化は含まれないと、定められている。

・法定利率を年3%に引き下げた上で変動制導入
 現在は、年5%の法定利率が規定されているが、低金利時代にはそぐわないといった理由から、3%に引下げ、市中金利を反映する変動制の導入が予定されている。

・約款のルールを明確化・不当条項の無効
保険契約やネット上の買い物などで、事業者が契約の条件として消費者に示す「約款」の明文規定を置くことを規定した。また、消費者の利益を一方的に害するような不当な条項の無効や、契約締結後の消費者の不利な約款への変更の無効等が予定されている。

・相続の仕組みを配偶者に手厚くなるように規定
 一つは、居住権の保証である。自宅を相続できなかった場合には、所有権を取得するか所有権を取得した人と賃貸借契約を結ぶことができなかった場合、現行では退去を迫られるケースもある。しかし、改正案では誰が自宅を相続したかに関わらず、1年などの一定期間自宅で暮らせる仕組みが想定されている。また、相続分そのものに関しても、高齢になってからの結婚といった婚姻の実態に応じた遺産分割や、介護の貢献を相続に反映させるといった案が予定されている。

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