日本貿易保険、B787輸出を支援
2012/08/16 金融法務, 保険業法, 金融・証券・保険

概要
日本貿易保険と米国輸出銀行は、共同で米ボーイング社の新型旅客機「B787」を購入するエチオピア航空向けの融資9億ドル(720億円)を保証する。エチオピア航空は今後の業務拡大に向け、燃費性能に優れたB787型機を10機購入する。契約額は11億ドルでそのうち9ドル強を米国金融機関からの融資でまかなう。
かかる融資について、米国輸入銀行は100%保証し、更に保険の一定割合について日本貿易保険が再保険をかけるという仕組み。保険期間は12年で、保険料は航空機の購入契約のタイミングによって3%~4%とする。仮に融資が焦げ付いた場合日米がその額を金融機関に保証する。
こうした保証の背景として、ボーイング787型機の機体開発・製造において三菱重工や東レ、パナソニック等の本邦企業が、パートナーとして米ボーイング社との共同開発に参画し主翼、前胴、中央翼等を担当し、生産分担割合は
機体構造部分の約35%となっているほか、ボーイング787型機に搭載予定のエンジンについても本邦企業は国際共同開発に参画している事や、構造材料(炭素繊維複合材料)や航空機部品(タイヤ、ラバトリー、ギャレー、客室サービスシステム等)を含め、本邦企業がその製造に幅広く関与している事から、日本貿易保険が米輸出入銀行と協調してボーイング787型機の輸出支援を行なう
ことは、当該航空機開発・製造に係る日米の国際共同開発プロジェクトを輸出信用面から支援する点に意義があるという事情がある。
日本貿易保険とは、企業が行う輸出入、海外投資あるいは融資といった対外取引において、為替制限や輸入制限・禁止、戦争や内乱、革命等の非常危険のリスク及び契約の相手方の破産や破産に準じる事由が生じた場合等の信用危険等のリスクの発生により、契約当事者である本邦企業が被る損失をてん補(カバー)致する事を目的とする独立行政法人である。
コメント
今回のB787型機の開発には日本の企業も大きく関与しており、輸出信用面からの支援をすることは、B787型機購入の促進にもつながり、日本の航空機開発の技術力の進歩、及び今後のシェア拡大にも大きく寄与するものである以上非常に大きな意義がある。
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