ベトナムとの間で、化学物質管理に関して協力するとの覚書を締結
2012/07/25 海外法務, 海外進出, 外国法, その他

事案の概要
7月15日、経済産業省は、ベトナム商工省との間で「化学物質管理の強化に関するベトナム商工省と経済産業省間の協力に関する覚書(MOC)」を締結した。
これは、2010年10月に開催された日ASEAN首脳会議において日本が提唱した、アジアにおいて科学的リスク評価に基づく効率的な化学物質管理制度の構築を目指す「アジアン・サステイナブル・ケミカル・セーフティー構想」の一環である。
構想の背景にあるのは、日本企業のアジア進出である。
近年、日本企業が、アジア地域で国境を越えたサプライチェーンを構築し、貿易を拡大していく上で、産業の基盤となる化学物質に対する各国の制度を調和していくことが重要な課題となっている。有害性情報をアジアで共有化することによって、各国による効果的な化学物質管理の実現が期待されている。構想では、官による体制構築にとどまらず、産業界も自律的な化学物質管理の実施やサプライチェーン間の情報伝達の推進を通して体制構築に参加することも予定されている。
今回の日越間覚書の締結は、上記アジアン・サステイナブル・ケミカル・セーフティー構想の一部として日ベトナム化学物質管理政策対話の設立や技術協力を実施することにより、科学的リスク評価に基づく効率的な化学物質管理制度の強化を目指すものである。
コメント
日本企業のアジア進出、とりわけ生産・物流拠点のアジアへの移転に伴って、日本企業が現地の産業規制を受ける場面が増えると予想されるが、化学物質管理制度は、各国の発展の程度にも影響され、現時点では法整備がなされていない国もある。アジア各国間での化学物質管理制度の共有は、将来的により盛んになるであろうアジア各国間の流通の促進に資すると考えられ、アジアに進出した日本企業の生産・流通の効率性向上にも良い影響を与えると思う。
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