【法務NAVIまとめ】パートタイム労働法改正(平成27年4月1日施行)
2015/12/02 労務法務, 労働法全般, その他

1、正社員との差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者の対象範囲
(1)従来の取扱い
正社員と差別的取り扱いが禁止されるパートタイム労働者は、①職務内容が正社員と同一、②人材活用の仕組み(人事異動等の有無や範囲)が正社員と同一、③無期労働契約を締結しているパートタイム労働者であることとされていました。
(2)改正のポイント
有期労働契約を締結しているパートタイム労働者であっても正社員と職務内容と人事異動等が同一であれば正社員との差別的取り扱いが禁止されるパートタイム労働者となります。
<対象となるパートタイム労働者>
出典:厚生労働省
<差別的取り扱いの対象>
出典:パート労働ポータルサイト
2、短時間労働者の待遇の原則の新設
事業主が雇用するパートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合には、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して不合理と認められるものであってはならないとする原則です。
<不合理待遇相違の禁止>
出典:名南コンサルティングネットワーク
3、パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主による説明義務の新設
事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、実施する雇用管理の改善措置の内容について説明しなければならなくなりました。
<主な説明事項>
出典:厚生労働省
4、パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設
事業主は、パートタイム労働者からの相談に応じ適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないこととなります。
<体制の例示>
出典:厚生労働省福岡労働局
5、相談窓口の周知
事業主は、雇い入れた際、相談窓口につき文書で明示しなければならない。
<相談窓口の例示>
出典:東京労働局
6、親族の葬儀などのために勤務しなかった事を理由とする解雇の禁止
7、厚生労働大臣の勧告に従わない事業主の公表制度の新設
雇用管理の改善措置の規定に違反している事業主に対して、厚生労働大臣が勧告をしても、事業主がこれに従わない場合には、厚生労働大臣はこの事業主名を公表できることとなります。
8、虚偽の報告などをした事業主に対する過料の新設
事業主が、パートタイム労働法の規定に基づく報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合は、20万円以下の過料に処せられます。
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