中国・青島のジャスコ、11月再開へ 被害額は7億円
2012/10/09 海外進出, 外国法, 流通
事案の概要
イオンは4日、中国の反日デモで襲撃を受けた「ジャスコ黄島店」(山東省青島)の営業を11月下旬をめどに再開すると発表した。
「ジャスコ黄島店」は、2005年12月に開業した大型ショッピングセンター。
スーパーのジャスコのほか専門店60店が入っており、現地の人々の重要な生活拠点となっていたが、9月15日に発生した反日デモの際、暴徒が侵入し、商品や陳列棚などが壊される被害を受け、現在まで休業している。
同社によると、商品や備品などを含めた被害総額は7億円程度だったが、保険などの適用で業績への影響はほとんどなく、幸いにも従業員や利用客にも被害はなかった。
現在、約500人の現地従業員が復旧作業を進めているという。
この反日デモの影響で、イオンは、現在中国本土で展開中の35の大型スーパーのうち30店舗を臨時休業にするなどの措置をとったが、現在は全て通常営業に戻っている。
また、成長する中国市場を見すえ、今後も更に出店を進める方針だという。
コメント
一連の反日デモにより日系企業は総じて影響を受けたが、そこからの復活は企業によって異なる。
このような大型ショッピングセンターの営業再開とは裏腹に、反日感情の高まりによる日本車買い控えの影響は続くと見られ、トヨタ自動車や日産自動車などの自動車メーカーは、当面の生産調整を続行するとの方針を発表したばかり。
もはや中国は、生産拠点としてだけでなく、市場としても不安定な国と認識すべきなのだろうか。
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