加速化する企業買収

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オーストラリアからの進出

 2011年8月29日、豪州金融大手のオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ、本店:メルボルン)が、あおぞら銀行または東京スター銀行の買収を検討していることが判明した。ANZはアジア戦略の一環として日本での営業強化を目指しているとみられ、今回のANZの動向は、日本の金融業界に多方面で影響を与えそうだ。

相次ぐ企業結合

 これまでも、メガバンクをはじめとする日本国内における銀行の合併・買収は行われてきた。今後はグローバル化に伴い、海外の銀行との企業結合も増えていくと予想され、日本の銀行は国外の企業の動向にもより一層注視していかなければならない。

経営統合の行方

 企業買収は最近では日常的な出来事となったが、必ずしもお互いにとってプラスに働くとは限らない。2008年4月に経営統合した三越伊勢丹ホールディングスにおいては、両陣営の組織融和が進んでおらず、現場では混乱が生じているという(2011年8月29日、日経流通新聞5面)。その一因は経営統合前における社員の組織風土や働き方、待遇の違いにあるようだが、相手が海外の企業である場合にはさらに言葉や国民性の違いという、新たな問題が生じることになる。
 
 買収や経営統合を模索している企業は、今後単なる利潤追求という視点からではなく、企業結合を実施した後に生じ得る様々な問題点をも見据えて将来の方針を決定すべきである。

関連リンク

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[著者情報] y-mishima

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2008年より中央大学ビジネススクール客員講師(13年より同客員教授)
2016年より2018年まで東京大学大学院法学政治学研究科教授
2019年ベンチャーラボ法律事務所開設

主にベンチャー・スタートアップ支援、M&A、国際取引、一般企業法務を取り扱う。

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