ホログラムが商標に!!!
2015/03/10   知財・ライセンス, 商標関連, 商標法, その他

商標法の改正

ホログラム商標、音商標(新商標)等を導入する改正商標法が2015年4月1日に施行される。今回の法改正により、新たに「音」「色彩のみからなる商標」「ホログラム」「動き」「位置」が商標登録の対象となった。これまでも、伝統的に保護されてきた文字・図形等と同様に、音や色彩なども商品やサービスの出所を認識させることができ、同様に保護すべきと考えられていた。この度の改正によって、ようやく法制度がビジネスの実態に追いついたといえるであろう。
今回、新たに保護対象となった商標は「新しいタイプの商標」とも呼ばれ、今回の法改正は、これら新しいタイプの商標を商標法のもとで保護することを認める画期的な法改正と言える。
そこで、簡単に新たな商標についてふれてみたい。
なお、欧米やアジア等の諸外国では、既にこれら新しいタイプの商標が登録の対象となっており、日本での具体的な商標登録出願の方法等は今後制定される省令や審査基準等に基づくことになる。

新商標について

①音商標
 音楽、音声、自然音等からなる商標であり、聴覚で認識される商標をいう。
(例えば、CMなどに使われるサウンドロゴやパソコンの起動音など)こうした、音商標は、楽譜で登録する場合には基本的には五線譜(一般的なピアノの譜面を想像していただきたい)以外による記載がなされた場合には音商標には該当しないことになる。例えば、ギターの楽譜にも用いられる楽器固有の奏法を文字や数字で表示した楽譜であるタブラチュア譜といったものは音商標に該当しない点には留意したい。

②色彩のみからなる商標
 色彩のみからなる商標には単一色の商標と色彩の組み合わせからなる商標があり、文字、図形等との組み合わせの商標を含まない。例えば、商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩などが挙げられる。出願にあたっては、商標の詳細な説明に色彩名、三原色(RPG)の配合率や色彩の組み合わせ方(色彩を組み合わせた場合の各色の配置や割合等)を具体的に記載することになる。
加えて、機能的な安全面の注意を促す機能を果たす黄色等は識別力(*)を獲得しても登録できないので、注意したい。

③ホログラム商標
 ホログラム商標とは文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標をいう(見る角度によって変化して見える文字や図形など)。
 なお、光に含まれている情報を写真フィルムなど感光性の媒体に干渉現象を使って完全に近い形で記録する技術がホログラフィーであり、「ホログラム」とはホログラフィーで光の情報を記録した感光媒体を指し、変化する状態と総合して商標全体として考察されることから、識別力のあるものを出願する必要がある。
④動き商標
 文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標をいう(例えば、テレビやコンピューター画面等に映し出される変化する文字や図形など)。この、動き商標については動きそのものが商標の構成要素をなさないことから、出願時には構成要素たる文字、図形等に識別力のあるものを選定する必要がある。
⑤位置商標
 文字や図形等の標章を商品等に付す位置が特定される商標をいう。位置によって、識別力を発揮する場合には当該商標登録をすることになるが、色彩を付す位置を特定した色彩商標との違いとして、位置商標の場合には実線で形状が特定されることになる。
*「識別力」とは、その商標を付した自社の商品または役務を他社の商品または役務と区別させる商標の基本的機能のことをいいます。

企業戦略として

 今回の新しい商標が導入された事により、商標登録の選択肢が増え、特にブランドイメージを押し出している企業にとっては大きなメリットとなるだろう。また、商標法の改正により権利として認められれば、フリーライドに対する排除活動が合理的になると思われる。
 自社が手続きの煩雑さ等から新しい商標を権利化しない場合であっても、競合他社の動き次第では自社に商標権侵害リスクが生じる恐れもある。
したがって、企業法務の立場からは自社製品の情報をしっかり、把握したうえで商標権侵害リスク管理に注意を払いたい。

関連サイト

特許庁

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