「食べログ」投稿で客減少、運営会社を提訴。
2013/05/09 訴訟対応, 民事訴訟法, その他

事案の概要
飲食店の情報サイト「食べログ」に事実と違う内容を投稿されたとして、札幌市の飲食店経営の男性が8日、運営会社のカカクコム(東京)に店舗情報の削除と220万円の損害賠償を求め、札幌地裁に提訴した。
訴状などによると、男性は昨年2月ごろ、札幌市近郊の店の情報を食べログに登録した。その後、今年3月ごろ「出てくるのがおそい」「まずい」などとの投稿が掲載されたため、メールで同社に店の情報の削除を3、4回要求したものの削除を拒否されたという。男性側は「批判的な投稿によって来店客が減り、営業上の利益が侵害された」と主張している。
類似事件
2010年に佐賀市の飲食店が「食べログ」を運営するカカクコム(東京)に、掲載されている自分の店の情報を削除するよう求めて佐賀地裁に提訴した。男性は店舗情報を勝手に掲載された上、情報が更新されておらず客に誤解を招くなどと主張していた。
その後、食べログ側が情報を削除、男性側が訴えを取り下げるという事実上の和解がなされた。金銭の支払いもあったというが、双方とも詳細を公表しなかった。
コメント
佐賀の訴訟は無断掲載や情報が更新されないといった客観的事実に基づく提訴であったが、本件は「料理がまずい」など多分に主観を含んだ評価についての提訴であり、虚偽の事実かどうかの判断は難しい。しかし仮に本件で原告の主張が認められてしまうようなことがあれば、同様の口コミサイトに大きな影響を与えることになる。その意味で、佐賀の訴訟は判例を残すことなく問題を解決しておりリスクを冒さなかったといえる。
本件では裁判による決着を見る事になるのか、その判決は口コミサイトにどのような影響をおよぼすのか、大変注目される。
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