節電対策で業務効率化のチャンス!!
2011/06/06
勤務体系の見直しによる節電
原子力発電所事故に伴う今夏の節電要請を受けて、大手企業が次々と勤務体系を見直す動きが出ている。
NTT本社は7~9月の間半日の在宅勤務を導入することを決定し5月からトライアルを開始している。ソフトバンクは、クラウドを活用した在宅勤務を6月から開始し、協和発酵キリンは節電期間中に研究員を海外に長期出張させる。コマツは東京本社で週休3日制に変更する予定である。このように、電力不足が懸念される7月以降に向けて、勤務体系の変更による節電対策を講じている企業は多く、その節電効果が期待されている。
業務効率化のチャンス
労働時間の短縮や、勤務等の導入による勤務体系の見直しは、労使の話合い、労使協定の締結、就業規則の変更、就業規則の届出等の手続きを必要とする場合があるが、企業側としては、自社にあった新しい働き方を見直し試験的に試すことができるメリットがある。
特に業務の効率化が課題となっている一方で過労死やうつ病なども問題となっているホワイトカラーの働き方を見直す機会となりそうである。
また、ホワイトカラーに限らずとも、労働時間の短縮によって従業員に自己研鑽や家族と過ごす時間が生じることにより、ライフワークバランスを整え、従業員個人の業務クオリティの向上を図り、業務効率化を促進させることも考えられる。
これらの勤務体系の見直しによって節電効果のみならず、業務効率化・生産性の向上の効果を得られるチャンスとなるかもしれない。
勤務体系変更によるあらたな商機
在宅勤務や休日が増加することで、新たな消費や需要などが生じる可能性もある。NECは、節電、在宅勤務、データバックアップといった企業エネルギー対策と事業継続を支援する新しいソリューションの販売を始めている。また、ウェブ会議システム事業も計画停電に対応するために在宅勤務者にも対応できるインターネット会議の割引利用サービスを既に行っている。
今後、これらの既存の企業に限らず、仕事環境を整えた飲食店等の出店等、「新しい仕事のカタチ」をサポートする市場が広がっていくことも考えられる
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