【法務NAVIまとめ】従業員を解雇する場合の手続・留意点
2015/12/08 労務法務, 労働法全般, その他

1 解雇に値する「正当な理由」
解雇自体は自由ですが、労働契約法では、解雇権の濫用を防ぐために、「解雇ルール」というものが規定されています(労働契約法第16条)。
労働契約法第16条
出典:労働契約法のポイント
また、労働基準法では、会社の就業規則に解雇理由の具体的明記が義務付けられ、労働者には、解雇理由についての証明書の請求権が付与されています(労働基準法第22条)。
労働基準法第22条
出典:総務の森
退職証明書雛形
出典:奈良労働局
「正当な理由」が認められた事例・認められなかった事例まとめ
出典:労働法律相談@名古屋
ただし、「労働者の責めに帰すべき事由に基づいて解雇する場合」は、所轄労働基準監督署の認定を受ければ解雇できるとされています。
電子システムによる認定申請
出典:e-Gov
懲戒解雇、諭旨解雇、普通解雇と違い、通常社員に非がないと考えられる整理解雇については、一般的な解雇の要件に加えて4つの要件(①人員整理の必要性②解雇回避努力義務の履行③被解雇選定者の合理性④手続の妥当性)が必要になります。
整理解雇の4要件詳細出典:雇用調整.com
2 適切な「解雇予告」
労働基準法では、使用者が労働者を解雇する日の30日前までに解雇日を特定して通知する必要があるとしています。
解雇予告通知雛形
出典:bizocean
また、解雇日までの日数が30日を切っている場合や解雇予告をしない場合には、その不足する日数分の「解雇予告手当」を支払わなければなりません(労働基準法第20条)。
「解雇予告手当」の計算方法
出典:Kの会相談室
また、原則として「労働者が業務上負傷し、または疾患にかかり、療養のために休業している期間およびその後30日間」と「女性の産前産後の休業期間およびその後の30日間」は、解雇してはならないことになっていますので、注意が必要です(労働基準法第19条)。
解雇予告手当の支払時期ですが、「法第20条の解雇予告に代わる30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)は、解雇の申し渡しと同時に支払うべきものである。」とされています。ただし、解雇の予告を解雇予告手当と併用する場合は、解雇予告手当の現実の支払は、解雇日までに行えばよいということになっています。
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