屋上への太陽光パネル設置、建築確認が不要に
2012/08/20 不動産法務, 民法・商法, 住宅・不動産
概要
国土交通省は、既存建築物の屋上に太陽光パネルを設置する際には原則として建築確認の手続きを不要とするという内容の通知を、各都道府県に対して行った。
従来は、屋上に太陽光パネルを設置する際には、複雑な建築確認の申請手続きが必要な建築規則上の「増築」に当たるのか明確ではないために、設置時に自治体にそれぞれ確認する必要があった。このような手続きの煩雑さを緩和するため、国土交通省は、屋内として使わない場合には原則として建築確認は不要とする方針を示した。
今回の通知は、太陽光発電設備の設置を容易にして太陽光発電の拡大を促すことを狙ったものだ。政府としては、特に、発電事業者がビルや工場の屋根を借りて太陽光パネルを設置して電力会社に売る事業が拡大することを期待している。すでに、三菱商事は、全国農業協同組合連合会と共同で全国各地の農業関連施設の屋根を使った太陽光発電事業を始めることで大筋合意している。
コメント
太陽光発電導入にあたってのデメリットとして、現時点では必ずと言って良いほど、設置コストが割高であることに加えて、手続きが煩雑であることも挙げられているように思う。その観点からすると、今回の国土交通省による通知は、直接的に設置手続きの緩和を図るものであるので、太陽光発電の市場を拡大することにつながっていくのではないだろうか。
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