検察官、取り調べで「獄死しろ」
2012/06/13 訴訟対応, 刑事法, その他
事案の概要
長男の刑事裁判でうその証言をしたとして偽証容疑で逮捕された際、さいたま地検の取り調べで精神的苦痛を受けたとして、夫婦が国に計770万円の損害賠償を求めた訴訟があり、さいたま地裁(中西茂裁判長)で13日、和解が成立した。
原告の代理人弁護士によると、国側は取り調べが不適切だったことを認め、慰謝料として計130万円を支払うという。
訴えたのは、さいたま市の伊藤桂三郎さん(52)と妻の道子さん(54)。2人は長男(当時23)の強制わいせつ罪に問われた刑事事件の公判で、虚偽のアリバイ証言をしたとして2006年にさいたま地検に逮捕された。訴状によると、取り調べで検察官が「獄死しろ」などと暴言を浴びせ、自白を強要させたとされる。
その後、伊藤さんは不起訴(起訴猶予)となり、道子さんは「証言が記憶に反してなされたとは認められず、犯罪の証明がない」としてさいたま地裁で無罪判決が確定した。
コメント
被疑者の取調べに際し、検索官としては供述を得るための取調技術は必要であろうが、「獄死しろ」と暴言を浴びせるのは誹謗中傷以外の何者でもない。国側が慰謝料の支払いを認めたことは当然といえよう。
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