【法務NAVIまとめ】2017年に施行予定の改正法まとめ

■はじめに

2017年に施行される法律および法改正のうち、主な改正についてまとめてみました。
是非参考にして頂ければと思います。

■改正育児・介護休業法(一部を除いて1月1日施行)

妊娠・出産・育児や介護が必要な場合に、離職することなく働き続けることが出来るよう改正が行われました。
主な改正点については以下の通りです。
1.育児について
 (1)子の看護休暇(年5日)を半日単位で取ることが出来る。
 (2)有期契約労働者の育児休業の要件が緩和される。
 (3)育児休業の対象となる子が、法律上の親子関係がある実子・養子だけでなく、特別養子縁組の監護期間中の子等法律上の親子関係に準ずるといえる子まで拡大する。
2.介護について
 (1)介護休暇(年5日)を半日単位で取ることが出来る。
 (2)介護休業(通算93日)を3回に分割して取得することが可能となる。
 (3)介護のための所定時間労働の短縮措置について、介護休業とは別に3年間で2回以上の利用が可能となる。
また、介護休業給付金が67%に引き上げられるのもポイントと言えるでしょう。
3.育児・介護共通
マタニティハラスメントやパワーハラスメント等のハラスメント防止措置が義務化される。

育児・介護休業法について(厚生労働省)

改正のポイント(厚生労働省PDFファイル)

■改正個人情報保護法(5月30日施行)

個人情報保護法については、5月30日に全面改正予定となっています。
主な改正点については、
1.個人情報の定義が一部修正され、顔画像データや指紋データ、運転免許証番号などの個人識別符号が含まれるものについても個人情報に該当する。
2.不当な差別や偏見が生じないように、人種・信条等が含まれている情報を新たに「要配慮個人情報」と定める。そしてこれらの情報を取得する際には、原則として本人の同意が必要となる。
3.個人を特定することが出来ないようにするため、新たに「匿名加工情報」を定める。
4.個人情報の流通の適正さ確保を目的として、データベース提供罪を新設し罰則を強化する。
となります。
また、個人情報の取扱量による規制が撤廃されるため、改正個人情報保護法は個人情報を扱う全ての事業者が対象となります。

個人情報保護法について(経済産業省PDFファイル)

■改正消費者契約法(6月3日施行)

消費者契約法についてはBtoC取引を行う企業においては重要となるので、注意が必要です。
主な改正点については、
1.不実告知(事実と異なること)における「重要事項」の範囲が拡大される。
2.必要以上に大量の商品を買わされる過量契約において取り消しが可能となる。
3.消費者契約における取消権を行使した場合、消費者は現に利益を受けている限度において返還を行えば足りる。
となります。

改正消費者契約法の概要(消費者庁PDFファイル)

■その他施行予定の法令について

上記の法令以外にも、雇用保険法等の一部を改正する法律(1月)、電気事業法等の一部を改正する法律(第3弾、4月)、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(通称 FIT法)等の一部を改正する法律(4月)などが施行される予定です。
また、労働関連法案については改正の議論が本格化されることも法務部員として注視していく必要がありそうです。

■さいごに

上記法令は施行法令の一部となります。
関連法令の施行前に業務について対応を協議することが、スムーズな法務業務につながるでしょう。

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約1年6日前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
 
[著者情報] mori

詳細情報はありません。

このニュースに関連するセミナー

法務NAVIまとめ 個人情報保護法 法改正 消費者契約法
第93回MSサロン(名古屋会場)
2018年02月15日(木)
19:00 ~ 21:00
2,000円
名古屋市中区丸の内
講師情報
和田圭介
愛知県春日井市出身
京都大学法学部・Duke大学LLM卒業。
2005年弁護士登録。
2013年ニューヨーク州弁護士登録。
世界最大規模の国際法律事務所であるクリフォードチャンス法律事務所を経て、
2015年、IBS法律事務所を開設。
国内外の企業法務案件を主に扱っており、国際取引・英文契約を得意としている。
大手総合商社・外資系企業の法務部への出向経験があるため、企業法務の現場の問題意識にも通じている。
セミナー(60分)の後、交流会(60分)を行います。
今回のセミナー内容は、 「法務部員のための国際仲裁入門」です。
申込・詳細はコチラ
法務NAVIまとめ 個人情報保護法 法改正 消費者契約法
第92回MSサロン(大阪会場)
2018年02月06日(火)
19:00 ~ 21:00
2,000円
大阪府大阪市北区
講師情報
山口昌之
2005(平成17)年10月
大阪弁護士会に弁護士登録
なにわ共同法律事務所入所
2015(平成27)年1月
山口法律会計事務所入所
セミナー(60分)の後、交流会(60分)を行います。
今回のセミナー内容は、 「社員の不祥事に対する会社としての対処法(第2回)」です。
申込・詳細はコチラ

あわせて抑えておきたい関連記事

【特集】第1回目 株主総会の招集通知について... 第1 はじめに  こんにちは。企業法務ナビの企画編集部です。先月、今年行われた株主総会における株主からの議案に対する、大手信託銀行(三井住友、三菱UFJ、みずほ)及び生命保険会社(第一生命、明治安田生命、住友生命、日本生命)計7社の議決権行使状況が公表され、その内の4社が前年度に比べて議案への...
【法務NAVIまとめ】残業代未払い問題に対する対応... はじめに 昨今残業代の未払いがニュースで取り上げられ、訴訟も多く提起されるなど、広く問題になっています。経営難から人件費を削減する必要性に迫られることも多いですが、発覚すると刑事責任も追及されかねません。また、事業所内での慣例により、問題意識を持たずに残業代の未払いが生じているケースもあります...
企業のネット炎上対策まとめ はじめに  近年、TwitterやFacebookなどのSNSでの不用意な投稿が原因となって、これらのSNSでの投稿を契機として企業が予期せぬ非難に晒されたりする、いわゆる「炎上」が注目されており、ニュースなどで見かけたこともあると思います。  今回はそういった炎上をどうやって予防するか、また...