特許トラブル対策まとめ


1.はじめに

 IOT(あらゆるモノがインターネットにつながる)時代において、特許をめぐるトラブルが急増することが懸念されています。
そこで、特許をめぐるトラブルを回避するために、どのような対策をすべきかについて述べていきます。

 変わる特許紛争の構図 

 
2.IOTおよび特許とは
 (1)IOTとは
  「モノのインターネット」(Internet of Things)のことを指しています。
  様々なモノがインターネットに接続され、情報交換することにより、相互に制御する仕組みです。(出典:ウィキペディア)
 (2)特許とは
  定義:知的財産権の1つで、産業の発達の目的のため、無体物である発明を、法的に保護する制度のことを言います(特許法1条参照)。
  知的財産権     
  発明
  保護範囲:「自然法則を利用した」「技術的思想の創作」「高度なもの」に限られるため、例えば自然法則の利用ではない、金融保険制 度などの人為的な取り決めや、計算方法・暗号などは範囲外です。
  また、技術的思想の創作ではない、単なる発見そのもの(万有引力の法則)も、対象外です。
 技術的思想の創作であっても、高度でないものも、対象外である。
  特許法の保護対象

3 IoT時代において、特許を巡るトラブルが起きやすい理由

 IoTは直訳して「モノのインターネット」ということで、物理世界のデバイス・ハードウェアをICTソフトウェアと連携させることで、新たな価値を生み出そうとするコンセプトですが、そこでは、以下のような状況が生じてきます。
・ソフトとハードを連携させるので、そこに独自の工夫(新規性・進歩性)があれば特許化が可能。
・いわゆるIT系企業だけでなく、製造や物流など他業種からもIoTビジネスへの参入が増える。
・特に製造業では、ノウハウを特許化するのは当然という文化があるので、IoT関連でも当然特許を取得する。
・IoTはいま注目の分野なので、特許をもつ権利者からも目をつけられやすい。
・ソフトだけならブラックボックスで見えなかった手法が、ハードという「外から見える」要素が加わることで、特許侵害を発見されやすい。
 例えば、ソフト開発会社がユーザ企業に言われるがままに、無自覚にIoTシステムを開発した結果、後でそれが他社の特許侵害となっているというケースなどです。

4 特許を巡るトラブルの例(ソフトウェア・アルゴリズム関連)

被告物件は録画可能な記憶部を備えないとして非侵害であると判断された裁判例

会計ソフトに関する事例

5 特許トラブルへの対策

(1)IOT特許紛争防げるか

(2)対策の具体例

⓵企業における特許への対応状況を調べる 
特許情報プラットホーム(j-platpat)

⓶企業内での調査等
 具体的には、企画段階または設計終了段階で特許調査を行う(パテントクリアランス)、 特許調査で特許侵害を発見した場合における、実施料の支払・防衛特許、顧客との契約に免責条項を盛り込むことなどです。

特許権を侵害された場合の対処法
まずは相手方の製品を分析し、侵害可能性を判断したうえで、対応方針を決定するのが妥当です。
⓸経営レベルでの対応
 現場のエンジニアだけでは限界があり、経営レベルでの対応が必要になります。
具体的には
・特許制度への対応力の人材の育成
・システマチックに特許問題に取組む組織・体制づくり
・自社アイデア・ノウハウの積極的な特許化

関連業務タグ:
関連法律タグ:
 
[著者情報] mitani

詳細情報はありません。

※記事コンテンツを掲載したい方は、コチラ

このニュースに関連するセミナー

法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
【名古屋】AIに関する法律問題《ITビジネス法務勉強会:第3回》
2018年08月09日(木)
15:00 ~ 17:00
3,000円(税込)
名古屋市中区丸の内
講師情報
和田 圭介 杉谷 聡
■和田 圭介
略歴:
愛知県春日井市出身
愛知県立旭丘高校卒業
2004年 京都大学法学部卒業
2005年 弁護士登録(58期 第二東京弁護士会)
クリフォードチャンス法律事務所外国法共同事業入所
2008年 フランス系ラグジュアリーブランド日本支社(出向)
2010年 アメリカ、Duke University School of Law(法学部)LLM卒業
2010年 クリフォードチャンス香港オフィス(出向)
2011年 日系の大手財閥系総合商社のイギリス子会社の法務部(出向)
2013年 ニューヨーク州弁護士登録
2015年 IBS法律事務所開設(愛知県弁護士会に登録換え)
2017年 オリンピア法律事務所 パートナー

■杉谷 聡
略歴:
愛知県一宮市出身
愛知県立一宮高等学校卒業
2016年 一橋大学法学部卒業
2017年 弁護士登録(70期 愛知県弁護士会)
オリンピア法律事務所入所
ITに関する法律を学び、ビジネスに活かしていただくためのITビジネス法務セミナーです。第3回目のテーマはAIに関する法律問題です。
詳細はコチラ (申込は、終了しています。)
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
【名古屋】誹謗中傷記事・炎上対策《ITビジネス法務勉強会:第4回》
2018年09月06日(木)
15:00 ~ 17:00
3,000円(税込)
名古屋市中区丸の内
講師情報
田代 洋介
略歴:
愛知県名古屋市出身
2010年 静岡大学人文学部法学科卒業
2013年 南山大学法科大学院法務研究科修了
2014年 弁護士登録(67期 愛知県弁護士会)
川上・原法律事務所入所
2017年 オリンピア法律事務所 アソシエイト
ITに関する法律を学び、ビジネスに活かしていただくためのITビジネス法務セミナーです。第4回目のテーマは誹謗中傷記事・炎上対策です。
詳細はコチラ (申込は、終了しています。)
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
【名古屋】情報セキュリティ対策《ITビジネス法務勉強会:第5回》
2018年10月18日(木)
15:00 ~ 17:00
3,000円(税込)
名古屋市中区丸の内
講師情報
田代 洋介
略歴:
愛知県名古屋市出身
2010年 静岡大学人文学部法学科卒業
2013年 南山大学法科大学院法務研究科修了
2014年 弁護士登録(67期 愛知県弁護士会)
川上・原法律事務所入所
2017年 オリンピア法律事務所 アソシエイト
ITに関する法律を学び、ビジネスに活かしていただくためのITビジネス法務セミナーです。第5回目のテーマは情報セキュリティ対策です。
申込・詳細はコチラ
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
【名古屋】自動運転技術に関する法律問題《ITビジネス法務勉強会:第6回》
2018年11月22日(木)
15:00 ~ 17:00
3,000円(税込)
名古屋市中区丸の内
講師情報
和田 圭介 杉谷 聡
■和田 圭介
略歴:
愛知県春日井市出身
愛知県立旭丘高校卒業
2004年 京都大学法学部卒業
2005年 弁護士登録(58期 第二東京弁護士会)
クリフォードチャンス法律事務所外国法共同事業入所
2008年 フランス系ラグジュアリーブランド日本支社(出向)
2010年 アメリカ、Duke University School of Law(法学部)LLM卒業
2010年 クリフォードチャンス香港オフィス(出向)
2011年 日系の大手財閥系総合商社のイギリス子会社の法務部(出向)
2013年 ニューヨーク州弁護士登録
2015年 IBS法律事務所開設(愛知県弁護士会に登録換え)
2017年 オリンピア法律事務所 パートナー

■杉谷 聡
略歴:
愛知県一宮市出身
愛知県立一宮高等学校卒業
2016年 一橋大学法学部卒業
2017年 弁護士登録(70期 愛知県弁護士会)
オリンピア法律事務所入所
ITに関する法律を学び、ビジネスに活かしていただくためのITビジネス法務セミナーです。第6回目のテーマは自動運転技術に関する法律問題です。
申込・詳細はコチラ
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
第102回MSサロン(大阪会場)
2018年09月25日(火)
19:00 ~ 21:00
2,000円
大阪府大阪市北区
講師情報
溝上絢子
2004(平成16)年10月
大阪弁護士会に弁護士登録、なにわ共同事務所入所

2008(平成20)年4月~2011(平成23)年9月
大阪大学高等司法研究科(ロー スクール) 非常勤講師
セミナー(60分)の後、交流会(60分)を行います。
今回のセミナー内容は、「ハラスメント対応の実務」です。
申込・詳細はコチラ
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
第103回MSサロン(東京会場)
2018年10月04日(木)
19:00 ~ 21:00
2,000円
東京都新宿区
講師情報
永島 太郎
内田・鮫島法律事務所 弁護士

2006年03月 北海道大学獣医学部卒業/獣医師国家試験合格
2006年04月 農林水産省 入省(2008年3月まで)~動物・畜産物の輸出入に係る許認可業務に従事
2008年04月 京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻 入学(未修者枠)
2011年03月 京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻 修了
2011年09月 司法試験合格/11月 司法研修所 入所
2012年12月 第一東京弁護士会登録(新65期)
2013年01月 大塚製薬株式会社 入社(2017年1月まで)~医薬品に係る国内外の契約業務、会社設立等の資本・事業提携業務等に従事
2017年02月 弁護士法人内田・鮫島法律事務所入所
セミナー(60分)の後、交流会(60分)を行います。
今回のセミナー内容は、「オープン&クローズ戦略とライセンス契約 ~知財ビジネスデザイン力の向上にむけて~」です。
申込・詳細はコチラ
法務NAVIまとめ 知財ライセンス 特許法
《10月1日開講》企業法務英文メール速習コース(3か月コース全36回)
2018年10月01日(月)
00:00 ~ 00:00
68,040円(63,000円+消費税)3か月分の一括前払いとなります。
通信講座のため場所の表記はございません
講師情報
新企業法務倶楽部
サイネオス・ヘルス合同会社でアジア太平洋地域法務責任者を務める登島和弘氏が立ち上げました。

各種企業法務セミナー、企業法務コンサルテーション、企業法務啓発活動を行っています。

■HP
https://www.shin-kigyo-homu.com/

■登島和弘氏のプロフィール

学歴
1980年 兵庫県立長田高等学校卒業
1985年 中央大学法学部法律学科 卒業
2008年 立命館大学大学院法務研究科 修了

職歴
1987年 スタンレー電気㈱ 総務部庶務課法務係
1989年 日本ディジタルイクイップメント㈱ 法務本部法務部
1995年 日本AT&T㈱ 契約部 第2契約課長
1997年 松下冷機㈱ 法務室 主事
2000年 デンドライト・ジャパン㈱ コーポレートサービス部統括部長
     法務部長・人事部長 兼任
2013年 エンゼルプレイングカード㈱ 知的財産室 室長
2014年 サイネオス・ヘルス合同会社 アジア太平洋地域法務責任者

現在
サイネオス・ヘルス合同会社 アジア太平洋地域法務責任者
一般社団法人 GBL研究所 会員
多くの企業法務実務担当者からのリクエストにお応えすべく、
2018年10月1日『企業法務 英文メール速習コース』(3か月コース全36回)を開講いたします。

申込・詳細はコチラ
※セミナー広告を掲載したい方は、コチラ

あわせて抑えておきたい関連記事

パワハラの裁判例まとめ はじめに  どこの企業でも起こりうるパワハラ。しかし、「パワハラ」の具体的な定義は現状のところありません。企業の現場においても上司本人は叱責のつもりだったのにパワハラと認定されることも考えられます。そこで今回は、大まかな類型を考え、それぞれについて判例を見ていきたいと思います。 パワハラの定...
法令、判例、例規等検索サイトまとめ...  企業法務をしていると、法令や判例、例規等を調べる必要がでてきます。 そこで、今回は以下に法令等の検索をする際に役立つサイトのリンクを挙げたいと思います。調べ方の導入としては「法情報 資料室☆やさしい法律の調べ方☆」を参照すると良いでしょう。  来年以降には、政府公式の法令データベース「イーロー...
【法務NAVIまとめ】下請法の禁止事項  大企業が有利な立場を利用して下請業者を不利益に取扱ったり、不利な条件を押し付けるいわゆる「下請いじめ」は景気が回復しているといわれるなかでも多発しています。公正取引委員会による下請け法違反に対する措置件数が過去5年で右肩上がりに増加し、平成26年度では5000件を超えました。 a href="...