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⑩EC特有のマーケティングについて

執筆者: ECサイト運営企業法務部員
投稿日時: 2009-09-21 14:30:48

メール以外の広告・集客手法については、さまざまなものがあります。インターネットを活用したものがほとんどなので、なかには手法として分かりづらいものもあるかと思います。一つ注意していただきたいのは、手法自体についてきちんと理解した上で利用するようにしてほしいということです。理解していない場合、思わぬコストがかかったりしてしまいますし、なにか法的な問題がある手法でも気付きづらいというおそれがあります。


アフィリエイト

アフィリエイトは、成果報酬型広告とよばれます。一般的なアフィリエイトでは、サイトやブログ、メルマガなどからECサイトへのリンクを貼ってもらい、そこから来た人が実際に商品を購入した場合に、そのサイトの運営者などに一定の報酬を支払うという形で行われます。代表的なものは、「Amazonアソシエイト」です。

その「Amazon.com」のように自社でアフィリエイトシステムを統合したECシステムを用いている場合はともかく、通常はアフィリエイトサービスを提供している会社のサービスを利用するという形になります。その際には、会社により契約が細かい部分で様々異なるため、きちんと一つ一つ確認してから契約をしなければなりません。

まず、アフィリエイトを導入する際には、具体的にどのようにしてサイトシステムに導入するかを確認する必要があります。システム的に対応しているかどうかの確認が必要です。「指定のタグを貼り付けるだけ」という説明しかしない場合には注意する必要があります。通常、商品ページから注文確定画面までをトラッキングするためセッション管理などが必要になります。

その他、大きな注意点が2点ほどあります。「どこにお店へのリンクが張られるか」という点と「どのように管理するか」という2点です。

「どこにお店へのリンクが張られるか」

どんなサイトから自分のお店に飛んでくるか、どんな文言のリンクから自分のお店に飛んでくるかということです。これは、アフィリエイトサービスを提供している会社にもよりますし、大抵の場合、ある程度コントロールできます。しかし、完全に文言レベルまでコントロールできるかと言えば、難しくなります。どの程度までコントロールできるのか、どのようなサイトに掲載されるのかについては、必ず確認するようにしてください。問題があるかないかという観点だけでなく、そもそも集客力のあるサイトに掲載されるのか否かという営業上の問題もあります。

「どのように管理するか」

上記のように、どのようなサイトに掲載されるのかという点に加えて、もう一つ重要な管理体制が必要になります。一般に、アフィリエイトシステムでは、「どこから来た人が」「いくら購買したか」を管理し、来た元のサイトへ一定の報酬を支払います。しかし、購買したはいいが、カードの不正利用だったというような場合や、キャンセルになったなどの場合には、報酬を支払わないということが出来ます。そのような仕組みを実現するため、「購買は問題なかったか」を「承認」する仕組みが用意されています。この承認について、一つ一つの注文を手動で「承認/不承認」とするのは大変ですし、ましてやアフィリエイト経由の受注が多い場合、それだけで人を雇わなければならないおそれもありますので、その部分を自動化する仕組みをアフィリエイトサービス会社が持っているかどうか、そしてそれにこちらも対応できるかどうかも検討のうえ、契約をする必要があります。


リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれます。例えば誰かが「チョコレート」という言葉を検索エンジンで検索したとすると、そのキーワード「チョコレート」に関連する広告を検索上位結果に近い位置に表示するというものです。リスティング広告は、一般にコストパフォーマンスが高い広告手法だと言われ、特にロングテール(売り上げ上位から離れるマイナーな商品)の販売に強い広告だと言われます。

リスティング広告は、従来の広告手法からするときわめて異質で全く新しい歴史の浅い手法となります。リスティング広告の代表的なサービス提供会社は、Google(Google Adwords)とOverture(スポンサードサーチ)となります。各社のサービスについては解説をしているサイトや書籍が豊富にありますので、ぜひ一度手にとってみることをおすすめします。

リスティング広告は特殊な手法だと述べました。どのように特殊かについて以下項目をあげます。

・広告はほとんどテキスト

・キーワードを自分で設定する

・1クリック=いくらで換算する

・1クリック=いくらかを自分で決めることができる(入札制)

・月毎や週毎に支払い上限金額を設定できる

・いくら表示されて、いくらクリックされたかなどの集計を見ることが出来、効果測定がしやすい(指定のトラッキングタグをサイト上に埋め込んでいけば、広告のコンバージョン率も確かめることが出来る。)

つまり、自分で広告の出稿から効果測定、修正までをすべて行うことができ、しかもコストは実際に効果が現れた分(クリック数。コンバージョン率ではないことに注意)のみとなるという点で、これまでの広告とは一線を画すものとなります。このリスティング広告と上記アフィリエイトは、ほとんどのECサイトやモールでも取り入れられたきわめてメジャー化している手法となります。

まずは仕組みについて理解し、広告出稿のガイドラインなに注意してください。


価格比較サイト、その他

ECをとりまくサイトには、様々なサイトがあります。有名な「価格.com」だけでなく、「ベストゲート」「coneco.net」「ECナビ」などです。

サイトにより様々な契約となります。やはりシステム的に対応できるかどうか、意図しないコストが発生しないかに注意する必要があります。

また、サイトのPVを気にするよりも、当該サイト閲覧者の性質や構成を気にすればより良い効果が望めるように思います。サイトによっては、「非常に購買意欲の高い閲覧者が多いが、安値意欲が高い」「男性よりも女性が多く、購買力があるがショップのデザインや構成により購買率が異なる」などの性質を有する場合があります。多くのサイトは、クリック課金+固定費などの契約体系になります。アフィリエイトサービスを提供している会社が一括して提供している場合もあります。


囲い込み手法

上記までは、外部のサービスを利用する形でしたが、自社サイトのシステムでも様々な手法が可能です。メールマガジンだけでなく、会員制とし、ポイントやクーポンの発行、会員限定セールなどのインセンティブを持たせることでリピーターとなってくれるお客様もいらっしゃいます。ECではお客様との信頼を築き難いですが、一度利用していただいていればきちんと商品が届くことが解っているので信頼しやすいといえるのです。


モール展開時の広告・集客

モール店舗では、外部のサービスを利用するよりもまずはモール内部の広告や集客を用いた方がおおむね効果が高いように思います。ただ、あらかじめ提示された成果と著しく異なる場合もあるので、広告手法や内容、効果については厳しく見ていく必要があるようにおもいます。

ちなみに、楽天市場の場合、アフィリエイトシステムが組み込まれており、アフィリエイトは簡単に実現が可能です。


【コラムの最後に】

 いかがでしたでしょうか。ECは比較的歴史が浅く、法規制も始まったばかりです。次から次に新しいサービスや概念が生まれています。PCから携帯へ、HTML4からHTML5へと、メインのプラットフォームですら変化しようとしています。法律もどんどんと変わっていきます。本コラムであげたような情報は、そう遠くないうちに古くなってしまうでしょう。

 新しい法律に対応していく事は重要ですが、大切な事は他にあります。法律は絶対でも真実でも正義でもありません。ただの道具に過ぎません。それをどう使うかが肝心な事です。ぜひ、上手く使って成功してほしいと思います。